
ミサワホームの規格住宅「スマートスタイル」は、あらかじめ決められた間取りや条件から選んで家を建てる企画住宅として位置づけられています。累計42,000棟のオーナーから支持を受けている主力ブランドの一つです。
規格住宅の基本的な間取りには以下の特徴があります。
規格住宅の価格目安については、30坪で1800万円~、35坪で2100万円~、40坪で2400万円~となっており、坪単価は約60万円が平均的な水準となっています。
規格住宅であっても、実際には間取り変更が可能です。2021年8月にスマートスタイルBで建築した実例では、以下の変更が実施されました:
変更できた事例:
変更できなかった事例:
ミサワホームでは完全自由設計と規格住宅の良いとこ取りができる点が魅力とされ、ライフスタイルにあわせたカスタマイズが可能です。ただし、木質パネル接着工法という構造上の制約があるため、すべての変更が可能というわけではありません。
ミサワホームの木質パネル接着工法は、間取り設計に特殊な制約をもたらします。この工法は枠組壁工法を強化したものですが、横に大きな開口が取りにくいという弱点も引き継いでいます。
構造的制約の詳細:
しかし、確認ルート計算を使用すれば6モジュール開口(5.45m)まで対応可能になります。これにより、積水ハウスや住友林業のような横に広い開口も実現できるため、規格住宅でも開放感のある間取りが可能です。
実際の設計では、ブロックチェックシステムという簡易計算ではなく、より詳細な構造計算を行うことで、規格住宅の範囲内でも自由度の高い間取りを実現できます。
ミサワホームの規格住宅では、坪数に応じて異なる間取りプランが提供されています。各坪数での具体的な間取り特徴は以下の通りです:
30坪プラン(建築費用目安:2100万円~)
35坪プラン(建築費用目安:2100万円~)
40坪プラン(建築費用目安:2400万円~)
二世帯住宅では坪単価70万円~となり、玄関から水回りまですべて別々にする「完全分離型」や、玄関やリビングなどを共有する「部分共有型」など、さまざまなタイプに対応しています。
建築業界では、住宅価格の上昇が続いており、規格住宅への注目度が高まっています。ミサワホームの規格住宅も、この傾向を受けて進化を続けています。
最新のトレンド:
人件費の高騰や資材価格の上昇により、効率的な設計が求められる中、ミサワホームの規格住宅は約500の間取りプランを提供しており、多様なニーズに対応できる豊富な選択肢を用意しています。
建築業従事者にとって重要なのは、規格住宅であっても顧客のライフスタイルに応じたカスタマイズが可能であることを理解し、適切な提案を行うことです。特に、構造的制約を理解した上で、最適な間取り変更の範囲を見極めることが求められています。
また、環境技術の進歩により、規格住宅でも高性能な住宅が実現可能となっており、コストパフォーマンスを重視する顧客層への提案力が差別化のポイントとなっています。