平面図記号一覧と意味・建築図面の読み方

平面図記号一覧と意味

建築図面の平面図で使用される記号は、建物の構造や設備を正確に表現するための重要な要素です。これらの記号は標準化されており、全国どこでも同じ意味を持ちます 。
参考）https://www.kokudo-kc.co.jp/column/uncategorized/350/

 

平面図記号は、大きく分けて平面表示記号、材料構造表示記号、電気設備記号の3つのカテゴリに分類されます 。これらの記号を理解することで、建物の詳細な情報を図面から読み取ることが可能になります。
参考）https://cad-freed-rawingsamples.com/architectural-symbol-list/

 

平面図の建具記号と開閉表示

建具は住宅において最も重要な構成要素の一つであり、窓やドアの種類と開閉方向を表す記号があります 。
参考）https://mado-handbook.com/symbols/

 

主要な建具記号一覧：

• 両開き扉：左右両方向に開く扉を表示
• 片開き扉：片側のみに開く扉（右がハンドル側）
• 引違い戸：左右にスライドする戸
• 両引き戸：中央から左右に分かれて開く戸
• 片引き戸：片側にのみスライドする戸

窓の記号には、引違い窓、横すべり出し窓、縦すべり出し窓、はめころし窓（FIX窓）、上げ下げ窓などがあります。これらの記号では、矢印で開く方向を示し、実際の開閉動作を図面上で理解できます 。
参考）https://fukumokuno-ie.com/column/1210/

 

建具記号は、設置する開口部分の幅に応じて既製品のサイズから選択されることが一般的で、特注品は コストアップの要因となるため、既製品の使用が推奨されます 。
参考）https://edraw.wondershare.jp/floor-plan/symbols-in-architectural-drawings.html

 

平面図の電気設備記号と配線表示

電気設備記号は、コンセント、スイッチ、照明器具などの位置と種類を示すために使用されます 。
参考）https://office110.jp/electric/knowledge/what/drawing/

 

コンセント記号の種類：

• 標準コンセント：一般的な2口・3口タイプ
• 床付コンセント：床に設置されるフロアコンセント
• 天井コンセント：照明器具用の天井設置タイプ
• 接地極付コンセント：アース付きコンセント（記号に「E」表示）
• 接地端子付コンセント：アースターミナル付き（記号に「ET」表示）

  参考）https://edraw.wondershare.jp/circuit-diagram/outlet-symbols.html

   

配線記号では、天井隠ぺい配線、床隠ぺい配線、露出配線、地中配線などを区別して表示します。配線の工法によって図記号の表記が異なり、電線の種類も記載される場合があります 。
参考）https://kikakurui.com/c0/C0303-2000-01.html

 

スイッチ記号には、単極スイッチ、3路スイッチ、調光器付きスイッチなどがあり、それぞれ特定の記号で表現されます 。
参考）https://denki-no-shinzui.com/symbols-wiring-diagram/

 

平面図の材料構造表示記号

材料構造表示記号は、建物の構造体や仕上げ材料を示すために使用されます 。
主要な構造記号：

• RC（鉄筋コンクリート）：斜線パターンで表示
• S（鉄骨）：実形に準じた表示
• 木造壁：木目調の表示パターン
• ALC：軽量気泡コンクリートの表示
• コンクリートブロック：ブロック状のパターン表示

これらの記号は縮尺に応じて表示方法が変わり、1/100・1/200の図面では簡略化され、1/10・1/20の詳細図面では実形に近い表示となります 。
建物の柱は「C」、大梁は「G」や「B」、小梁は「b」、床は「S」という記号で表され、構造計算書と連動して使用されます 。

平面図の設備機器記号と記号の意味

設備機器記号は、建物内の各種設備の位置と種類を表示するために使用されます 。
参考）https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/life/773216_62513617_misc.pdf

 

代表的な設備記号：

• エレベーター：「EV」または専用記号で表示
• 階段：昇り表示記号と矢印で方向を示す
• 吹抜け：点線または専用記号で表示
• 排水桝：種類別に雨水、汚水、一般用を区別
• 消火栓：屋内・屋外消火栓を区別表示

防災設備記号には、煙感知器、熱感知器、誘導灯、自動閉鎖装置などがあり、建物の安全性を確保するための設備配置を示します 。
これらの記号は、建築工事設計図書作成基準（国土交通省）に基づいて標準化されており、全国統一の表記方法となっています 。

平面図記号の特殊表示と独自活用法

平面図記号には、一般的な記号以外にも、特定の用途や状況に応じた特殊な表示方法があります。

 

特殊記号の活用例：

• 方位記号：北を示す矢印で建物の向きを表示
• 基準線・通り芯：建物の構造基準となるライン表示
• 断面記号：詳細図面との関連を示すマーキング
• 省略線：図面の一部省略を示す波線表示

室名表示では、カッティングシート式、持出式、平付式など、設置方法による区別があります。また、ピクトグラフや誘導標識も平面図に記載され、建物利用者の安全と利便性を確保します 。
建築図面の記号は、設計者と施工者、そして建物所有者の間での共通理解を深める重要なコミュニケーションツールとなっています。これらの記号を正確に理解することで、建物の品質向上と工事の効率化が実現されます 。
宅建試験においても、これらの基本的な図面記号の理解は重要な知識となり、不動産取引における建物評価や説明責任の履行に直結します。