
鉄骨造(S造)は、鉄の合金である鋼(Steel)を柱や梁などの骨組みに使用した構造です。鉄骨という名前が使われていますが、実際には鉄よりも強度の高い鋼材を使用しています。
鉄骨は鋼材の厚さによって2つに分類されます。
軽量鉄骨造は材料の軽さと扱いやすさが特徴で、プレハブ工法が採用されることが多く、工期短縮と建築費用の削減が可能です。一方、重量鉄骨造は柱や梁が太くて丈夫なため、鉄骨の本数を減らして建築でき、広い空間と自由な間取り設計が可能になります。
鉄骨造の施工は、工場で製作した鉄骨を現場で組み立てる方式が一般的で、模型のように部品を組み立てるイメージです。
鉄筋コンクリート造(RC造)は、コンクリートに鉄筋を埋め込んだ複合構造です。文字通り鉄の筋を張り巡らせて、そこにコンクリートを流し込んで柱などを作っていきます。
この構造の強度の秘密は、材料の特性の組み合わせにあります。
鉄筋コンクリート造の鉄筋は、人間でいうところの筋であり、骨ではありません。そのため、鉄筋だけで建物を建てることはできず、鉄筋とコンクリートが合わさることで建物が作られます。
施工方法は、鉄筋を組み込んだ型枠にコンクリートを流し込んで固める工法で、粘土細工のように一体的なかたまりを造るイメージです。
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、柱や梁などの支柱を鉄骨で造り、その周りを鉄筋コンクリートで固める構造です。これは鉄骨造と鉄筋コンクリート造の特徴を組み合わせた最強の構造といえます。
SRC造は、鉄筋コンクリートの中に鉄骨の支柱が入っており、他の2つの構造を組み合わせたものです。主に中高層建築物のほか、柱や梁を入れる間隔が広い大スパンの建築物に用いられます。
この構造は鉄骨造と鉄筋コンクリート造の長所を兼ね備えており。
建築コストは最も高くなりますが、性能面では最も優れた構造として超高層マンションなどで採用されています。
鉄骨造は鋼材を使用しているため、重量が軽い分揺れに強い特徴がありますが、耐久性では鉄筋コンクリート造に劣るとされています。
法定耐用年数の比較。
鉄骨造の住環境面での特徴。
鉄骨造は防音性の面で課題があり、特に軽量鉄骨造では「ほぼ木造と変わらない」という声もあります。これは鉄骨造の構造上、音の伝播を遮断する能力が限定的なためです。
鉄筋コンクリート造は、鉄筋とコンクリートが組み合わさることで高い耐久性を発揮し、長期間の使用にも耐える構造となっています。コンクリートが外部からの力を吸収し、建物全体の変形を防ぐ役割を果たします。
鉄筋コンクリート造の優位性。
日本の分譲マンションの多くは鉄筋コンクリート造を採用しています。コンクリートは重量があるため強固な地盤が必要ですが、耐震性、耐火性など建物の性能は高くなります。
中高層マンションなどに多く用いられる理由は、その優れた構造性能にあります。特に都市部の集合住宅では、防音性と耐久性が重要視されるため、建築コストが高くても鉄筋コンクリート造が選択されることが多いのです。
建物の骨組みとしての役割において、鉄筋は単独では構造材として機能せず、必ずコンクリートとの組み合わせで初めてその性能を発揮するという点が、鉄骨との根本的な違いです。