鉄骨造軽量鉄骨造違い徹底解説構造特徴

鉄骨造軽量鉄骨造違い徹底解説構造特徴

鉄骨造と軽量鉄骨造の違いについて、構造や特徴から税制・融資まで詳しく解説。不動産選びで失敗しないためのポイントとは?

鉄骨造軽量鉄骨造違い

鉄骨造と軽量鉄骨造の基本的違い
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鋼材厚みの違い

鋼材の厚み6mm未満が軽量鉄骨造、6mm以上が重量鉄骨造

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適用建物の規模

軽量鉄骨は3階建て以下、重量鉄骨は中高層建築に使用

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コスト・税制面

法定耐用年数や融資条件、固定資産税に違いが生じる

鉄骨造基本構造特徴

鉄骨造(S造)とは、建物の骨組み部分に鉄を用いた構造で、Steel(鋼鉄)の頭文字をとってS造とも呼ばれる構造形式です。鉄骨造は鋼材の厚みによって6mm未満は軽量鉄骨造、6mm以上は重量鉄骨造に分類されるのが一般的です。
鉄骨造の主な特徴は以下の通りです。

 

  • 耐震性に優れる: 等間隔で密に柱を入れなくても強度が維持できる
  • 大空間の実現: 強度が高いため大きな開口部が作れる
  • 工場生産による品質安定: 部材が工場で生産されるため品質のバラつきが少ない
  • 設計の自由度: レイアウトの自由度が木造より広がる

軽量鉄骨造はプレハブ工法により工期短縮とコスト削減が可能で、重量鉄骨造はラーメン構造により自由な間取り設計を実現できるのが特徴です。

鉄骨造軽量鉄骨造違い詳細

軽量鉄骨造と重量鉄骨造の具体的な違いを詳しく見ていきましょう。

 

鋼材の厚み・部材の違い

項目 軽量鉄骨造 重量鉄骨造
鋼材の厚み 6mm未満(実際は3.2~4.5mm程度) 6mm以上
使用部材 Cチャンネル(鉄板を折り曲げた部材) H鋼(本物の鉄骨)
構造形式 ブレース構造・筋交い ラーメン構造・トラス構造

適用建物の規模
軽量鉄骨造は一戸建てや2階建てまでの集合住宅で使われることが多く、重量鉄骨造は店舗や3階建て以上の建物で使われることが多いです。
建築工法の相違
軽量鉄骨造では「プレハブ工法」が用いられており、工場で生産した鉄骨を組み立てる工法で、材料の大量確保が比較的簡単で現場作業がしやすいメリットがあります。一方、重量鉄骨造は現場での組み立てがより複雑になります。
強度・耐震性の差
重量鉄骨造は軽量鉄骨造よりも耐震性や耐久性に優れています。しかし、軽量鉄骨造も部材が軽量であることに加え、丈夫な鉄骨を軸組・筋交いで補強しているため、高い耐震性を実現しています。

鉄骨造軽量鉄骨造メリットデメリット

軽量鉄骨造のメリット
建築コストが安い: 部材の大量生産により材料費を抑制可能
工期が短い: プレハブ工法により現場作業工程が少ない
品質が安定: 工場生産によりバラつきが少ない
修繕・解体コストが低い: 構造がシンプルで作業に手間がかからない
固定資産税が相対的に安い: 重量鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比較して安い
軽量鉄骨造のデメリット
間取りの自由度が低い: 梁の強度が低く大空間の実現が困難
防音性が木造と同レベル: 隣の部屋同士で音が伝わりやすい
メーカーによる制限: 規格に則った間取り・デザインに限定される可能性
地盤への負担: 木造より重量があり地盤改良が必要な場合も
重量鉄骨造のメリット
広い空間を作りやすい: 間口の広いリビングなど大空間が可能
リフォーム自由度が高い: 鉄骨柱の本数が少なく間取り変更しやすい
防音性が高い: 柱や梁が太く、壁が厚い
家賃設定が高め: 安心感や防音性により高い家賃設定が可能
重量鉄骨造のデメリット
建築コストが高い: 材料費・施工費が多くかかる
建物重量が大きい: 地盤補強が必要になるケースがある

鉄骨造軽量鉄骨造法定耐用年数税制違い

軽量鉄骨造と重量鉄骨造は法定耐用年数が異なるため、融資や税制面で大きな差が生じます。
法定耐用年数の違い

鋼材の厚さ 法定耐用年数
3mm以下 19年
3~4mm 27年
4mm超(重量鉄骨) 34年

税制への影響
軽量鉄骨造は法定耐用年数が短いため、減価償却期間も短くなります。これにより。

 

  • 固定資産税の下がり方が早い: 毎年の税負担が早期に軽減
  • 黒字化しやすい: 減価償却による節税効果が高い
  • 早期の投資回収: 短期間での資産価値減少により投資効率が良い

融資への影響
重量鉄骨造は法定耐用年数が長いため融資面で有利です。

 

  • 返済期間を長く設定可能: 月々の返済負担を軽減
  • 融資額が多めになる可能性: 担保価値が高く評価される
  • 中古物件購入時の優位性: 残存耐用年数が長く融資が受けやすい

軽量鉄骨の中古物件購入では、返済期間が短く融資額も少なくなる可能性があるため注意が必要です。

鉄骨造軽量鉄骨造見分け方選び方

確実な見分け方
軽量鉄骨造と重量鉄骨造の確実な見分け方は、物件情報の確認です。外観や内装では大きな差がないため、一般の方が現物で見分けるのは困難とされています。
見分けるための確認ポイント
🔍 建築図面の確認: 鋼材の厚みを具体的にチェック
🔍 3階建ての判定: 3階建ては重量鉄骨の可能性が高い
🔍 専門家による調査: 天井裏などで鉄骨の厚みを実測
🔍 ハウスメーカーへの確認: 軽量鉄骨造では3.2~4.5mmが一般的
選び方の基準
用途・目的別の選択指針

用途 おすすめ構造 理由
戸建て住宅 軽量鉄骨造 コスト効率と工期の短さ
賃貸アパート(2階建て) 軽量鉄骨造 固定資産税の優位性
賃貸マンション(3階以上) 重量鉄骨造 防音性と家賃設定の優位性
店舗・事務所 重量鉄骨造 大空間と間取り変更の柔軟性

投資観点からの選択

  • 短期投資: 軽量鉄骨造(減価償却メリット)
  • 長期投資: 重量鉄骨造(耐久性と融資メリット)
  • 初期費用重視: 軽量鉄骨造(建築コスト削減)
  • 収益性重視: 重量鉄骨造(高家賃設定可能)

物件情報に「鉄骨造」としか表記されていない場合は、必ず建築図書などの資料で確認し、曖昧な情報で判断せず契約前に必ず裏を取ることが重要です。