
住宅用サッシの標準規格寸法は、一般社団法人日本サッシ協会によって策定され、各サッシメーカーの製品ラインナップの基準となっています。
標準規格では、内法基準で以下のサイズが設定されています。
幅(W)の標準寸法
高さ(H)の標準寸法
この規格体系により、建築業者は効率的な設計と施工が可能になり、コストダウンも実現できます。特に一般的な引違い窓では、最小サイズが570mm(H)×640mm(W)、最大サイズが2,230mm(H)×3,510mm(W)とされています。
建築基準法では、住宅の居室における採光と換気の確保のため、窓の大きさについて明確な基準を定めています。
採光に関する基準
換気に関する基準
これらの基準を満たしていない場合、建築許可が下りない可能性があります。設計段階で十分な検討が必要であり、土地の条件や周辺環境も考慮した計算が求められます。
建築基準法では南向きも北向きも同じ基準で計算されるため、方位に関係なく必要な採光面積を確保する必要があります。
掃き出し窓は住宅で最も使用頻度の高い窓タイプで、標準規格サイズが詳細に設定されています。
2枚建て掃き出し窓の標準サイズ
4枚建て掃き出し窓の標準サイズ
一般的な掃き出し窓では、リビングからウッドデッキに出るタイプで高さ1,800~2,000mm程度、幅1,800~2,700mm程度が多く採用されています。
最近のトレンドとして、開放感を演出するため掃き出し窓の高さを天井いっぱいまで広げるデザインが人気を集めており、従来の規格にとらわれない設計も増えています。
主要な掃き出し窓規格サイズ例
標準規格以外の窓サイズが必要な場合、多くのメーカーで1mm刻みのオーダー製作が可能ですが、いくつかの重要な注意点があります。
オーダーサイズのデメリット
設計段階での検討事項
既存窓を大型の掃き出し窓に変更するリフォームでは、構造計算の見直しや防水工事の追加が必要になるケースが多く、難易度とコストが大幅に増加します。
特に一戸建て住宅では、窓サイズの変更により耐震性能に影響する場合があるため、構造専門家による詳細な検討が不可欠です。
現代の建築業界では、窓の大きさと省エネルギー性能の関係性が重要な設計要素となっています。
熱性能に関する考慮点
最適化のアプローチ
窓の技術特性(断熱性、気密性、遮音性等)は、従来は窓業界の技術的な可能性に基づいて決定されることが多く、建物の微気候や省エネルギー効率の科学的根拠に基づいた要求は十分ではありませんでした。
しかし、近年は以下のような統合的設計が求められています。
この傾向により、単純に「大きな窓」ではなく、建物全体の環境性能を考慮した窓サイズの選択が重要になっています。設計者は採光、換気、断熱の三要素を統合的に検討し、最適な窓サイズを決定する必要があります。
日本サッシ協会による窓の標準規格寸法表(PDF)- 詳細な規格サイズ一覧を確認できます