
抵当権の順位番号とは、不動産の登記簿における権利部(乙区)に記録された抵当権の登記順序を示す番号です。この番号は、抵当権が設定された順番に従って自動的に付与され、抵当権抹消登記申請書を作成する際に必要不可欠な情報となります。
順位番号の基本的な特徴は以下の通りです。
抵当権抹消登記申請書では、「1番抵当権抹消」のように順位番号を明記するのが原則となっており、この情報がないと登記申請が受理されません。特に複数の抵当権が設定されている不動産では、どの抵当権を抹消するかを明確にするために順位番号の特定が重要です。
抵当権の順位番号を確認する最も確実な方法は、不動産の登記事項証明書を取得することです。登記事項証明書は法務局で直接取得するか、登記情報提供サービスを利用してオンラインで取得できます。
確認手順は次の通りです。
法務局での取得方法 📍
登記情報提供サービスでの確認
登記事項証明書の権利部(乙区)には、「順位番号」「登記の目的」「受付年月日・受付番号」「権利者その他の事項」が記録されています。順位番号は左端に表示され、下線が引かれている場合は既に抹消済みの抵当権を示します。
登記識別情報通知書でも順位番号の確認が可能ですが、最新の登記状況を反映していない場合があるため、登記事項証明書での確認が推奨されます。
抵当権抹消登記申請書の作成において、順位番号の記載は特に重要な項目です。正確な記載方法を理解することで、申請の不受理や補正を避けることができます。
基本的な記載方法
登記の目的欄には以下のように記載します:
不動産の表示欄での順位番号記載
複数の不動産がある場合、各不動産の末尾に該当する順位番号を記載します:
不動産の表示
所在 ○○市○○町
地番 123番4
地目 宅地
地積 100.00㎡
(順位番号 2番)
所在 ○○市○○町123番地4
家屋番号 123番4
種類 居宅
構造 木造瓦葺2階建
床面積 1階50.00㎡ 2階50.00㎡
(順位番号 1番)
代替記載方法
受付年月日・受付番号を記載する場合は、順位番号の記載を省略できます:
登記の目的 抵当権抹消
原因 令和6年1月20日解除
抹消すべき登記 平成10年3月31日第10001号
ただし、同順位で設定された抵当権(1番(あ)、1番(い)など)の場合は、受付年月日・受付番号が同じため、必ず順位番号で特定する必要があります。
抵当権抹消手続きにおいては、一般的なケース以外にも様々な特殊事例が存在します。これらのケースでは、標準的な申請方法とは異なる対応が必要となります。
同順位抵当権の抹消
複数の金融機関が同時に抵当権を設定した場合、順位番号は「1番(あ)」「1番(い)」のように表示されます。この場合の記載方法は:
共同担保の抹消
住宅ローンで土地と建物に共同で抵当権が設定されている場合、一括申請が可能です。ただし、各不動産の順位番号が異なることが多いため、「抵当権抹消(順位番号後記のとおり)」として、それぞれの不動産に対応する順位番号を記載します。
根抵当権の抹消
根抵当権の場合も基本的な手続きは同じですが、以下の点に注意が必要です。
登記名義人の住所変更を伴う抹消
抵当権設定後に所有者の住所が変更されている場合、住所変更登記を同時に申請する必要があります。この場合の申請は:
抵当権抹消手続きは不動産取引において重要な手続きであり、適切な知識と準備があれば自己申請も可能です。しかし、複雑なケースでは専門家の支援が有効です。
自己申請の準備チェックリスト ✅
必要書類の準備。
申請書作成のポイント。
専門家に依頼すべきケース
以下の場合は司法書士への依頼を検討することをお勧めします。
費用対効果の考慮 💰
自己申請の場合の費用。
司法書士依頼の場合。
手続き完了後の確認事項
抵当権抹消登記が完了した後は、以下の確認を行いましょう。
不動産の資産価値を適切に維持するためにも、抵当権抹消手続きは住宅ローン完済後速やかに実施することが重要です。順位番号の確認から始まる一連の手続きを理解し、適切に実行することで、スムーズな不動産取引の基盤を整えることができます。