
マンション売却で発生する譲渡所得に対して、「居住用財産を譲渡した場合の3000万円の特別控除の特例」を適用できます。この制度は、居住用のマンションを売却した際に譲渡所得から最高3000万円まで控除できる税制優遇措置です。
譲渡所得の計算式は以下の通りです。
譲渡所得 = 収入金額 -(取得費 + 譲渡費用)- 特別控除額
項目 | 内容 | 具体例 |
---|---|---|
収入金額 | マンションの売却価格 | 5000万円 |
取得費 | 購入代金・仲介手数料・登記費用等 | 3000万円 |
譲渡費用 | 売却時の仲介手数料・印紙税等 | 200万円 |
特別控除 | 3000万円特別控除 | 1800万円(上限3000万円) |
この計算により、譲渡所得が3000万円以下であれば、譲渡所得税は実質的に非課税となります。
3000万円特別控除を受けるためには、以下の主要要件を満たす必要があります。
🏠 居住用財産の要件
📅 期間に関する要件
👥 親族間売買の制限
意外な適用事例として、一時的に別の場所へ転居していた場合でも、一定の条件を満たせば居住用財産として認められることがあります。また、複数人で共有するマンションの場合、共有者それぞれが最大3000万円の控除を受けることが可能です。
3000万円特別控除は他の税制優遇措置との併用に制限があります:
✅ 併用可能な特例
❌ 併用不可の特例
軽減税率との併用時の税額計算。
課税長期譲渡所得金額 | 適用税率 | 計算式 |
---|---|---|
6000万円以下 | 10% | 課税長期譲渡所得金額×10% |
6000万円超 | 15%(一部) | (課税長期譲渡所得金額-6000万円)×15%+600万円 |
この併用により、売却益が大きい場合でも税負担を大幅に軽減できる可能性があります。
3000万円特別控除を受けるためには、不動産を売却した年の翌年に確定申告が必要です。例えば2024年12月31日に売却した場合、2025年2月16日から3月15日までに申告します。
📋 主要な必要書類
💡 申告時の注意点
特に、居住用財産であることを証明する書類は重要で、住民票の移転履歴や公共料金の支払い記録等により居住実態を明確にする必要があります。
3000万円特別控除による節税効果を具体的な数値例で説明します。
📊 売却事例による節税計算
ケース | 売却価格 | 取得費等 | 譲渡所得 | 控除適用後 | 節税額 |
---|---|---|---|---|---|
A | 5000万円 | 3000万円 | 2000万円 | 0円 | 約600万円 |
B | 8000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 1000万円 | 約900万円 |
C | 6000万円 | 2500万円 | 3500万円 | 500万円 | 約750万円 |
💰 税率による影響
業界関係者が見落としがちな点として、建物の減価償却による取得費の調整があります。築年数の経過により建物部分の取得費は減少するため、実際の譲渡所得が予想より大きくなる場合があります。
また、共有名義のマンションでは、持分割合に応じて各共有者が3000万円控除を適用できるため、夫婦共有名義の場合は合計6000万円の控除が可能となり、大きな節税効果を得られます。
この制度を活用することで、マンション売却時の税負担を大幅に軽減し、売却益を最大化することができます。