
リースバックの家賃は通常の賃貸相場とは異なる「積算法」によって決定されます。この計算方法では、買取価格に期待利回り(年率7%~13%)を掛けて12カ月で割り、必要経費を加えた額が月々の家賃となります。
📋 積算法の計算式
期待利回りは、投資側が年間でどれくらいの利益を見込めるかをパーセンテージで表したもので、物件の築年数や運営会社の財務状況、地価などによって変動します。例えば、買取価格2,400万円で年利10%の場合、月額家賃は20万円(年間賃料240万円÷12)となります。
リースバック家賃相場は地域や物件条件により大きく異なります。都市部の中心エリアでは期待利回り3%~4%台で設定される一方、地方都市では10%以上の高い利回りが適用されることがあります。
🏢 地域別家賃相場の実例
立地分類 | 買取価格 | 築年数 | 駅距離 | 期待利回り | 月額家賃 |
---|---|---|---|---|---|
都市部中心 | 5,000万円 | 10-15年 | 5分以内 | 3-4%台 | 12-20万円 |
都市部 | 3,500万円 | 10-15年 | 5-8分 | 4-5%台 | 11-17万円 |
地方都市 | 2,000万円 | 20-30年 | 8-15分 | 7-8%台 | 11-14万円 |
地方郊外 | 2,000万円 | 30年以上 | 15分以上 | 10%以上 | 16万円以上 |
東京都23区や大阪府の市内中心部では期待利回りが低く設定される傾向があり、立地条件の良い物件ほど投資効率が良いとされています。
期待利回りは物件の投資価値を示す重要な指標です。一般的に5%~10%の範囲で設定されることが多く、この水準は不動産の立地や築年数、将来性によって決定されます。
💡 期待利回り別家賃早見表
買取価格 | 利回り5% | 利回り7% | 利回り8% | 利回り10% | 利回り12% |
---|---|---|---|---|---|
1,000万円 | 4.2万円 | 5.8万円 | 6.7万円 | 8.3万円 | 10万円 |
2,000万円 | 8.3万円 | 11.7万円 | 13.3万円 | 16.7万円 | 20万円 |
3,000万円 | 12.5万円 | 17.5万円 | 20万円 | 25万円 | 30万円 |
投資目的で物件を取得する事業者は、少なくとも買取価格を回収できる程度の家賃収入が必要となります。10年で回収する計画なら年間10%以上の期待利回りが必要で、できるだけ早期回収を目指すなら高い利回り設定が求められます。
リースバック契約では、家賃に物件維持のための諸経費が含まれている点が特徴的です。通常の賃貸とは異なり、管理費・修繕積立金・固定資産税・都市計画税・保険料などがすべて家賃に組み込まれています。
🏠 諸経費込み設定のメリット
契約後は不動産の所有権が貸主に移行するため、これらの諸経費の支払いは貸主が行うことになります。借主にとって、維持管理にかかる諸経費の支払いから解放されることもリースバックの重要なメリットといえます。
ただし、これらの経費が家賃に上乗せされるため、同等物件の一般的な賃貸相場と比較すると割高になる傾向があります。住宅ローンの支払いと比較した場合は、多くのケースで月々の支払い負担は軽減される傾向にあります。
リースバック家賃の最大の特徴は、周辺不動産の賃貸相場ではなく物件の買取価格から算出される点です。この独特なシステムにより、同一エリアの類似物件でも買取価格によって家賃が大きく変わる可能性があります。
🔄 買取価格と家賃の連動関係
買取価格が高く設定されると、その分家賃も値上がりすることになります。逆に買取価格を抑えれば家賃も安くなりますが、売却時の現金化額は減少します。この仕組みにより、利用者は以下の選択を迫られます:
一般的に年間の賃料は買取価格の7%~13%とされていますが、最近では10%前後での設定が多く見られます。地域や不動産の市場価値、リースバック会社の査定方針によって大きく変動するため、複数社での比較検討が重要となります。
リースバックを検討する際は、「買取価格」「家賃」「賃貸借期間」の3つの条件をセットで比較することがポイントです。単純に家賃の安さだけで判断せず、総合的な条件評価が成功の鍵となります。