
住宅ローン控除の借入限度額は、住宅の環境性能によって大きく異なります。2024年以降に入居する新築住宅では、省エネ基準を満たさない住宅は控除対象外となったため、購入前の性能確認が必須となっています。
2025年入居の新築住宅借入限度額
住宅の種類 | 一般世帯 | 子育て・若者夫婦世帯 |
---|---|---|
認定長期優良住宅・低炭素住宅 | 4,500万円 | 5,000万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 4,500万円 |
省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 | 4,000万円 |
その他の住宅 | 0円(対象外) | 0円(対象外) |
子育て世帯・若者夫婦世帯とは、「19歳未満の子を有する世帯」または「夫婦のいずれかが40歳未満の世帯」を指します。これらの世帯では、一般世帯と比較して500万円~1,000万円高い借入限度額が設定されており、住宅ローン控除の恩恵を受けやすくなっています。
控除率は0.7%で統一されており、認定住宅の場合は年間最大31.5万円(一般世帯)から35万円(子育て世帯)の控除を13年間受けることが可能です。
既存住宅(中古住宅)の住宅ローン控除では、新築住宅とは異なる借入限度額と控除期間が設定されています。既存住宅の場合、住宅の性能に関係なく借入限度額は統一されており、シンプルな制度設計となっています。
既存住宅の借入限度額と控除期間
年間最大控除額は、認定住宅で21万円(3,000万円×0.7%)、その他の住宅で14万円(2,000万円×0.7%)となります。既存住宅では新築住宅と異なり、子育て世帯・若者夫婦世帯への借入限度額の優遇措置はありません。
🔍 意外なポイント:昭和57年以降の建築基準
既存住宅で住宅ローン控除を受けるためには、昭和57年以降に建築された住宅であることが条件の一つとなっています。これは耐震基準の関係であり、それ以前の住宅でも耐震基準適合証明書があれば対象となります。
実際に受けられる住宅ローン控除額は、借入限度額だけでなく複数の要素で決まります。控除額は「年末借入残高の0.7%」「年間最大控除額」「所得税額+住民税額」の中で最も低い金額となるため、借入限度額が高くても必ずしも満額控除を受けられるわけではありません。
控除額の決定要素
例えば、認定住宅を5,000万円で購入し、年末借入残高が3,000万円の場合。
💡 控除を最大化するコツ
住宅ローンの借入額を借入限度額まで設定し、返済期間を長めにすることで、より長期間にわたって満額控除を受けやすくなります。ただし、金利負担とのバランスを考慮した資金計画が重要です。
住宅ローン控除の借入限度額は、社会情勢や政策方針により段階的に変更されています。特に2022年の制度改正では大幅な見直しが行われ、今後も継続的な制度変更が予想されます。
借入限度額の変遷(認定住宅の場合)
制度改正の背景には、住宅ローン金利の低下により「控除率1%>借入金利」となる「逆ざや現象」が発生し、控除率を0.7%に引き下げる必要があったことがあります。
2026年以降の制度予測
現行制度は2025年12月末まで適用されますが、2026年以降については未定です。過去の改正パターンから、以下の変更が予想されます。
🎯 購入タイミングの戦略
制度縮小傾向を考慮すると、住宅購入を検討中の方は早期の意思決定が有利です。特に2025年中の入居であれば、現行の優遇措置を最大限活用できます。
住宅ローン控除を最大限活用するためには、借入限度額以外にも多くの注意点があります。特に、制度の複雑化により見落としがちなポイントが増えているため、事前の確認が重要です。
よくある落とし穴
住民税控除の上限に注意
所得税で控除しきれない場合の住民税控除は、前年所得税の課税総所得金額等の5%(最大9万7,500円)が上限です。高額な住宅ローンを組んでも、所得額によっては控除額が制限される可能性があります。
夫婦での控除分割活用法
夫婦それぞれが住宅ローンを組むことで、控除限度額を実質的に2倍にすることが可能です。例えば、夫婦それぞれが2,500万円ずつ借入すれば、合計5,000万円の借入に対して控除を受けられます。
⚠️ 確定申告の重要性
住宅ローン控除は自動適用されないため、初年度は必ず確定申告が必要です。2年目以降は年末調整でも可能ですが、医療費控除等がある場合は引き続き確定申告が有利な場合があります。
不動産取得に関する詳細な控除条件については、国税庁の公式サイトで最新情報を確認することをお勧めします。
国税庁:住宅借入金等特別控除の詳細条件と計算方法
住宅ローン控除制度の全体像と最新の制度改正については、国土交通省の解説資料が参考になります。